犬 アーユルヴェーダ その6

こんな感じで、泣くときは思いっきり泣くので、寮の人にはバレている模様。
ちょうど傷口に 生のターメリックペーストを塗ってあげようと思っていたので、
こんな器具があると、なかまで押し込めるのでグッドタイミングゥー
まずは、ドクターふぐ子さんが、ガーゼで傷口をこすり、うっ血状態を生み出す。
この間、痛いからまた 泣き叫ぶ ワンコロ。
『 痛いけど、早くよくなりたいよね。 がんばれがんばれ。』
痛いけどいつもより、丁寧に 傷口をきれいにしてあげる。

ターメリック
おろし器が無いので、細かく切って、すり鉢みたいなのでつぶし、ガーゼにターメリックの汁をたっぷり含ませて、傷の奥に入れてあげる。
その上から ジャーティヤーディオイルをコットンにしみ込ませたで ターメリックガーゼがのっかった
傷口に置き、 包帯をして出来上がり!

ターメリックで 包帯もワンコロの毛も 真っ黄色
その後、治療がかなり痛かったのか疲れて ぐっすり眠ること 10時間。
ワンコロは真夜中に目が覚め、またクンクンと泣き出す。 そのまま無視してると、
キャイーーン キャイーーンと 騒ぎ始めるので、
どうしたものかと覗きに行き、箱から出してあげると おしっこをした。
頭を軽くなぜ、箱に戻すとまた眠りにつく。
『 あまり 大声だすと、寮のみんなにうるさい うるさい 言われて追い出されるんだよ。』
翌朝、仕事に行く前に、ワンコロの様子を見て、箱から出してあげると、
自分で日当たりのよいクッションのところに 寝そべった。
4時間後 帰宅し ワンコロの様子を見ると。。。。。
半身麻痺状態!
自分では立てず、立たせてあげても またゴロっと ひっくり返る。
緊急事態発生。
ドクターふぐ子さんに すぐ電話し 応援に駆けつけに来てもらう。
ドクターふぐ子さん、1分で登場。
『ねぇ、これ破傷風かな?』
『 犬に 破傷風ってあるんですか?』
『 えーーわかんないです。。。 どうしちゃった、ワンコロ。 おまえ、このまま死んじゃうのかよ?
昨日は、普通に歩いてて、今日の朝も普通に歩いてたのに。。。急にこうなるなんて。
昨日の手当てから なんにも食べてないから もしかして血糖値が下がりすぎて 体力が無くて
歩けないとか。。。』
『 いや、これはいかにも、神経が絡んでいる様子。 どちらかというと、左側が麻痺した感じ。 』
『 じゃー寝すぎて 体の一方がしびれて動けなくなったとか。それなら しばらくしたら
治るよね?』
『 Saturday night palsyか。。。 』
サタデーナイトパルシーとは、カップルが週末に会って一緒に寝るときに、彼氏が彼女に腕枕してあげて、翌朝起きたら 彼女の頭の圧力で 彼の腕枕してあげた腕が一時的に神経麻痺状態のこと。だそうです。
私はこの言葉を聞いて、土曜日におっさんが終日のうさんばらしに酒をぐでんぐでんになるまで飲んで酔っ払って、変な格好で寝て、かなり酔っ払っているから しびれているのにも気がつかず、翌朝起きたら 神経麻痺状態になっていた。。。みたいな状況を想像してしまったのですが、似てるけどちょっと違っていましたね。
体が動かせないから、失便をして身体にうんこがついている。
ドクターふぐ子さんの提案で、ワンコロの身の周りとワンコロを洗うことに。
うんこまみれのワンコロを素手でつかんで お風呂に入れてあげる、ドクターふぐ子。
犬のうんこを素手で触るなんて、私には できない。。。
汚いこともできちゃう、これが真の医者のあるべき姿。
ショラヌールの校長先生も、同じことを言っていた。
『 患者が吐いたものを処理したり、汚いものの処理もする、これも本当は医師が出来なければならない。』
ムンバイの脈診で有名なアーユルヴェーダドクターも、
『 私が脈診を習い始めた頃は、グルにトイレ掃除をさせられたもんだ。トイレ掃除無くして、グルは絶対に教えてくれない。自分は、高カーストだから初めは抵抗を感じ、適当に掃除したが、グルが来てトイレがちゃんと掃除されたかをみて、ちゃんときれいになってなかったら、やり直しをさせられた。 こうやって、エゴというものも徐々に掃除されたんだと思う。』
ケーララのあるアーユルヴェーダドクターも、
『 ヴァイディャは すべてのことが出来なければならない。』
そして、私の星占いの先生も、
『 ブラフミン(最高階級者)は、全てのアートに長けていて、それは、ヴィディヤー(知識)、戦術、商売などをも含む。 そして どんな仕事でも、それが例え最下級カーストの仕事であろうと、それをする心持がある人で無ければならない。 これが、真のブラフミンというものだ。』
と。 うんこまみれのワンコロを 素手で洗っている ドクターふぐ子さんの背を見て、こんなことが胸をよぎった。
無心でワンコロを洗っているドクターふぐ子さん。
その彼女の前には、その時の一瞬であろうと、宇宙のすべての存在が 彼女の前ではイコール(平等)なんだろう。
白も黒も無い。 光も闇も無し。 清も不浄も無し。 金持ち貧乏も無し。 うれしい悲しいも無し。 ありとあらゆる 世俗の一切の二元性が彼女の内で消滅し 彼女は目の前の尊い小さな生命に誠実であろうとしているだけ。
なんと、美しい。。。 あまりの美しさに、私の目頭は一瞬熱くなる。
それとは裏腹にに、ドクターふぐ子さんを片目で見ているだけの自分。
汚いものに 手すら触れたくない自分。
なんと 驕りの高い 愚か者なんだ、わたしって人間は。。。。
なんと、情けない。。。
ドクターふぐ子 と 私 という、両極端の医者のあり方に 私は医者という志という面において
挫折感を感じる。
掃除と風呂が終わり、ひと段落し、ワンコロの様子をひとまず見ることに。
今日は、ランチに招待されているから、出かけなきゃいけない。。。 その前に、牛乳でも飲ませてあげなきゃ。 今は自分では立つことができない、ワンコロ。 飲ませてあげなきゃ 飲めない体。
昨日から何も口にしてないから、何か食べさせなきゃ。。。
牛乳をスポイトでワンコロの口に垂れ流すが、犬の口は長いから、なかなかのどまで届かない。
一人では 牛乳を飲ませるのは難しいので、愛犬家である寮の警備のおじさんに助っ人を頼む。
『 私が、こいつの口を手でぐいっと開くから そしたら このスポイトで牛乳を口に入れてね。』
と、こんなことを2分くらい続けると、
警備のおじさん、
『 こんなんじゃ、おいしい牛乳も飲んだ気がしないだろうに、こいつ。 さぁ 飲め。』 と
ワンコロの口もとに 牛乳のお皿を突き出す
と、
なんと、このワンコロ 立ち上がったではないか!
そして、立って一人で飲み始めた。
このワンコロは、お調子者かぁ!?
少しほっとした気分で、ランチに出かける。
夕方帰ってきて、ワンコロの様子を見ると 日当たりのよいクッションから移動して
箱の中に入っていた。
自分でよじ登って箱に入ったのだ。
これは、ワンコロの大進展だ。 以前は、箱から出たり入ったりが自分で出来なかったからだ。
to be continued................
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